街路樹の巣への処置事例/「杉並の日本ミツバチを守ろう!」活動

 5月中旬、「日本ミツバチが歩行者と接触しそうなので捕獲、移動できないか?」との相談がありました。現場は歩行者用道路の幅が1.5メートルしかない道路際。街路樹にミツバチが入ったのは5月に入ってからとのこと。道路側にある巣穴の位置は地面から60センチメートルと低く、歩行者とミツバチの接触トラブルが起きるのも時間の問題といった様相でした。

 しかしミツバチの群はすでに産卵を始めて定着しており無理に捕獲することは断念。接触回避策として通気性の遮光シート(寒冷紗・遮光率50%ほど)で巣穴をカバーし、ミツバチが道路とは逆方向から巣穴に入るようにしていただきました。処置後しばらくはシート越しに入ろうとするミツバチがいたものの3日後にはほぼ無しに。5月29日現在、すべてのミツバチが新しい飛行ルートでスムーズに出入りしていました。ミツバチの学習能力を利用した対策を施すことで歩行者との接触を回避している事例です。

諸事情により具体的な場所を明かせませんが、同様のケースでお困りの方、技術的なご相談にはお応えいたします。当方までご一報ください。→ morihachiproject@gmail.com

街路樹の巣への処置事例/「杉並の日本ミツバチを守ろう!」活動」への5件のフィードバック

  1. 田中さん、こんにちは。
    これをきっかけに、ミツバチは駆除しないもの、という意識が一般にひろまったら嬉しいですね。

  2. 田中様 こちらこそたいへんお世話になりました。
    皆さんの熱意ある連携により理想的な状態に持って行っていただけました。
    当方としても、今後も日本ミツバチの希少さ大切さとともに、今回の例を多くの方に知っていただけれるよう伝えていきたいと思います。

  3. 依頼した田中です。m(_ _)m

    morinohachi様
    すっかりお世話になりました。どうも、ありがとうございました。
    「ハチ」と聞くと、どんなハチにでも恐怖心を持たれる方が多くなってしまいましたが、
    今回のことをきっかけに
    私達を取り巻く生態系の中で、植物の受精をはじめとし、
    他にも重要な役割を担っている様々なハチたちの生態に
    多くの方が関心を持っていただき、
    様々なハチたちとの付き合い方が学べるようにできれば嬉しいです。
    少し話していただきました日本ミツバチの習性のお話は
    大変興味深かったですし、
    また、改めて「日本ミツバチ」のお話をみんなで伺う機会を作りたいと思います。
    その際は、またよろしくお願いいたします。

    あらい様、すっかり報告が遅れてしまい、失礼しました!
    「ミツバチQ&A」で「養蜂文化情報ネットワーク」さんのことを教えていただいたおかげで
    色々とアドバイスいただき、行政の方にも直接お話ししていただいたので、
    迅速な処置ができ、早く落ち着かせることができました。
    今日も確認してきましたが、ガードレールの方に働き蜂がほとんどうろつくことはなく、
    すっかり新しい入り口に慣れたようです。
    ちょうど折良く、テレビで日本ミツバチの希少性を伝える番組もあったようで
    通行人の方達も私が会った方達のほとんどが好印象を持たれていらっしゃいました。
    今後も観察を続けて、良い対処事例としていきたいと思います。

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