「杉並の日本みつばちを守ろう!」プロジェクト

 里親さんの募集を締め切らせていただきました。(2018/4/4) 杉並区の野生の日本みつばちを「殺処分」から守るための非営利活動です。杉並区内で巣箱を置いていただけるお宅を探しています。巣箱は無償で貸し出します。日本みつばちの「里親」になってください。飼育経験がなくてもけっこうです。下記の「活動の概要」「飼育に適した場所の大まかな条件」をご確認ください。ご協力いただける方のご連絡をお待ちしています。
メール:morihachiproject@gmail.com
モリハチ プロジェクト
電 話:080-3422-8000
担 当:山口

《活動の概要》
まず、ご応募された方の飼育予定場所の周辺環境などについてお聞きします。飼育が可能な場所であれば専用の巣箱を設置させていただきます。区内で弊社が日本みつばち群を捕獲した場合、その群を設置した巣箱に移します。つまりシェルターとして利用させていただきます。巣箱には春(4月〜5月頃)に「巣別れ」(分蜂)した日本みつばちの群が自然に入る可能性もあります。杉並区外からの人為的な群の持ち込みはしません。

日本みつばちの飼育場所の確保が主目的なのでハチミツの採取は原則として行いません。飼育する上で必要な技術や日本みつばちの生態についての知識はお伝えいたします。近隣住民への説明が必要な場合は弊社が主体となって行います。「実際に飼育をしてみたら不都合が生じた」(近隣の苦情など)という場合は速やかに巣箱を移動します。

《飼育に適した場所の大まかな条件》
・道路や住居から5m以上離れていること。
・ビルの屋上の場合、「ひさし」など日除けがあること。または日陰で冷涼であること。
・農地の場合、農薬を使用しない場所であること。

《巣箱について》
・用意している巣箱の種類は3種類で合計7個あります。応募地1カ所につき1個を設置させていただきます。
・巣箱の貸し出し、設置、飼育にともなう作業はすべて無償で行います。
・巣箱の選定は環境条件を考慮してこちらで行わせていただきます。
・巣箱の種類とサイズ
重箱式4個(縦:30cm、横:30cm、高さ:40〜60cm、重さ:4〜5kg)
横箱式2個(縦:60cm、横:30cm、高さ:45cm、重さ:13kg)
六角形巣箱1個(直径:30cm、高さ:55cm、重さ:5kg)

《主宰者からのメッセージ》

◆日本みつばちを「殺処分」から守るために
日本みつばちは古来から棲息している日本在来のミツバチです。杉並区内でもおもに寺社や公園の樹木の中(樹洞)を拠り所にして棲息しています。野生の群は捕獲して飼育することができ、10年ほど前から趣味で飼う人が増えています。一方で日本みつばちの減少についての報告が全国で数年前から相次いでいます。寄生ダニの蔓延や農薬の影響、開発による樹木の消失などが原因とされています。ところが杉並区では昨年頃から野生の群が増えている兆しがいくつか見られます。例えば善福寺地区では以前はいなかった2カ所の樹木に群が棲みついています。  
区内(あるいはもっと広域?)の野生群が増えているのは一時的なことなのか、ただ単に棲む場所が減って人目に付く場所に出てきているだけなのか、真相はわかりません。いずれにしても、日本みつばちにとっての決定的な困難は都市部ゆえに棲み家となる樹木が足りないということです。巣別れ(分蜂)をしても行き場のない群は商業地区や住宅街をさまよい、最悪の場合殺虫剤で駆除されるという末路をたどります。

私は西荻窪で養蜂業を営んでいますので分蜂群の駆除依頼を受けることがあり、昨年は一群を保護しました。日本みつばちにとっては分蜂した場所の近辺で飼育してやることが望ましいのですが、急には場所の確保が難しく目下郊外の山中にて飼育しています。
日本みつばちを含む在来のハナバチは地域の自然環境にとって貴重な存在ですが、都市部で生まれた彼らの命を維持するためには「住居」を確保してあげなければならないという現実があります。よって、できるだけ多くの方のご理解とご協力を得たいと考え当活動を始めました。
杉並区内を対象にしているのは巣箱設置やアフターケアにおける稼働エリアに限界があるためです。当活動は予防的かつ暫定的なものです。来年以降も活動を継続するかどうかは未定です。年内に活動の効果を検証して判断します。寄付金は募っておりませんが、お問い合わせ、活動へのご意見、アドバイスなどございましたらぜひお寄せください。お待ちしております。

2018年1月23日

 山口 朝 (一般社団法人 養蜂文化情報ネットワーク代表/森を守る蜂の話店主)

「杉並の日本みつばちを守ろう!」プロジェクト」への8件のフィードバック

  1. ピンバック: 西荻産のニホンミツバチはちみつで”蜂蜜レモン”|森を守る蜂の話

  2. 子供の頃は家の土蔵に蜜蜂が例年巣を作っているのか飛び交っていました。ハチミツと言う発想はありませんでしたが、共に生活していたことを懐かしく思います。近年飼ってみたいと思っていました。チャンスがあればやりたいです。善福寺
    1丁目に住んでいます

  3. 杉並区環境課でご紹介いただき、ネット検索でこのブログに行き着きました。
    区立柏の宮公園で自然環境保護活動をしております「柏の宮公園自然の会」事務局担当 田中豊子と申します。
    先ほどお電話させていただいたのですが、留守電だったので、コメント残しました。
    柏の宮公園の外周道路に面した場所に作られたニホンミツバチの巣が見つかりました。
    5月第一週にはそんな気配はなかったので、まだ入って間もないと思います。
    杉並区みどり公園課南公園緑地事務所に相談し、さしあたりは歩道に向かって開いている面に目の細かい簾を立て、
    ミツバチが上方より巣穴に入るようにして、注意板をつけていただきましたが、
    今後もずっとそのまま保護していけるか、微妙な場所です。
    南公園緑地事務所では、しばらく様子をみてという姿勢ですが、
    今後やはりこのままでは置いておけないとなった時が心配でいます。
    (杉並区みどり公園課南公園緑地事務所所長にもそちらの電話番号をお知らせしてあります。)
    もし、早めにこの場を追い出して、保護する方が得策ならば、そうできればと、ご連絡差し上げた次第です。
    柏の宮公園には一般来園者の立ち入りを禁止し、保護区域とさせていただいている場所もありますので、
    巣箱を設置する場所も確保できると思います。
    一度、見にきていただけないでしょうか?
    個人PCアドレスと「柏の宮自然の会」のHPを記入しておきますので、
    よろしくお願いいたします。

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